「田舎のバスはオンボロ車」

福山へのバスはオンボロ道のオンボロバス

「田舎のバスはおんぼろ車〜」と中村メイコのヒット曲。
だがその当時茂平にバスはなかった。バスが走る用之江と大宣に比べ茂平の子供にはそういう面も含めてくやしいとこだった。
あるのは海だけ。海は夏休みだけ。夏休み以外海はあろうとなかろうと関係なかった。

バスに乗ることはあまりなかった。山を越えて大門駅に行き、そこから福山、笠岡に行っていたから。

兄と二人、用之江のアメリカ屋から福山の叔父の家に行くのにバスで行ったことがある。
道は砂埃をあげて、穴があれば揺れまくる。バスは狭い道を上下左右にがたごとと揺れやっと福山に着いた。

福山の三枚橋(さんまいばし)というところで降りた。運転手も車掌も僕達子供二人に親切に話してくれていた。


昭和32年ごろ、茂平にやっとバスが来だした。
当時、運転手といえば花形で。車掌といえば歌に(東京のバスガール)唄われてはいた。そういう時代。

あの車掌はカッコ良いとか。そんなことを思っておったよ。




2002・1・3

2002年1月30日 更新・2002年3月11日

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