2007年9月14日  午後6:00ころ
笠岡市十一番町   「十一番町緑道公園」


いまは十一番町になっている旧富岡干拓堤防のいちばん東側。

そこは内側が排水池で、外側が海で、海のすぐ向こうは横島の渚が見えていた。






11番町から見る横島の姿は変わってしまった、のではなくて消滅した。

それは、美の浜の造成工事の頃だろう。



横島の集落の海岸線は、コンクリートの前が海であり。
集落がとぎれるところから自然の磯になっていた。


その横島を見る場所に何度も行ったことがある。




進学先が決まったえいちゃんと、
就職先が決まったKくんと、二人でよくきた場所。


Kくんに引っぱられてきた場所のような思いがする、
Kくんの好きな場所だったのだろう。




Kくんは海をみながら歌っていた。




”遠い 遠い 渚にすてよう”

歌はこの部分だけ記憶している。







二人で砂に書いた 愛の言葉
冷たく波が消してゆく
僕の心の痛みもいつか
遠い遠い渚に捨てよう
遠い遠い渚に捨てよう







Kくんが好きだったいまの十一番町、
Kくんが歌っていた「遠い遠い渚に捨てよう」の歌は ?


1966年キングレコード
歌シャープホークス
演奏シャープファイブ
作詞橋本淳
作曲すぎやまこういち

曲の名は 「遠い渚」




幸せすぎると やさしく泣いた
あなたはもういない
二人の愛は夏の日の夢
遠い遠い渚に捨てよう
遠い遠い渚に捨てよう






北木とのフェリー船が行く、
そのフェリーが静かにとおりすぎた後。


”じゃージャーじゃー”と音が重なって聞こえた。

その音は波の音だった。


フェリーが波をつくり、波が音を出し、その波は夕日の空と海に映えた。






感動するようなきれいな波だった。
ここ十一番町緑道公園を散歩する人の何人かが波にカメラを向けた。


Kくんからの贈り物のような気がした。








つぎ・大井小














2007年9月15日