独身貴族


玉野にいる時。
僕のポケットはいつも膨らんでいた。


毎月10日の給料日(この日は岡山主張所に行き全員の給料を貰って帰る)、に財布に入れる。
そしてまた翌月の10日の給料日、またお金が入る。

年二回ボーナスがはいる、これも財布に入れる。

三井造船の構内を歩く僕のポケットはズボンに財布、上着の胸ポケットには袋のままお金。
お金でズボンも上着も膨らんでいた、ふーが悪いほど膨らんでいた。


天引きの貯金は月20000円、これは社内預金といって8.2%の利息がついていた。
ボーナス時は80000円ほどしていた。



どうにも金がみてないので「株式投資信託」をはじめた。
これは毎月一口10000円で何口でもよかった、それが大きな理由だった。

三井造船の構内にある窓口から振込みができるのも便利だった。




この「お金持ち」の時代は、僕が結婚するまでつづいた。






2004年9月19日