初めての水洗トイレ s40・1965・8月
高校2年生の時だった。
笠岡高校の新校舎が完成した。
三階建ての鉄筋コンクリートの建物。
一階が一年生、二階が二年生、三階が三先生。
教室は7室、1組・2組・・・・7組まで。どの学年も6組・7組が家庭科だった。
ほぼ中央、4組と5組の間にトイレがあった。
トイレは左・男性用、右女性用、そしてその間に道具が掃除用具入れのスペースがあった。
トイレは水洗だった。
上から紐が降りてきていて、それを引っ張れば水が流れた。
水洗トイレにはびっくりした。
それまで僕が水洗トイレを使ったことはあったのか?どうか?
(笠岡市内でも市役所くらいにあっただけではないだろうか?)
「トイレ」という言葉もなかった。
水洗便所。
珍しいので学校へ行ってから用をしていた。
水洗便所の手洗い場には大きな鏡があり、そこで頭の髪の毛の前髪を一本一本整えている同級生がいた。
僕はまだ坊主頭。
そういう高校生がいる、ということにもびっくりした。
2004年9月18日