蚊帳の中へもぐり込む
蚊帳はなにか懐かしいにおいがする。
夏の夜、蚊帳はなんともいえないにおいがしていた。
日本の夏は「禁鳥の夏」ではなくて「蚊帳の夏」。
垂れた蚊帳の中へ下から揚げてサットもぐり込む。
あの瞬間と、入った後の子ども心に落ち着く、そんな雰囲気があった。
蚊帳の中で、布団の上で、夏を遊んだ子どもはしばらくして自然の眠りについていた。
蛍を取りに行きょうた。蚊帳に蛍を入れたり。
2002年1月6日
つぎ