鉛筆キャップは大切に


下敷きはよく破れていた。セルロイドがパリッと。

鉛筆入れには鉛筆。HBとかBとか2B。鉛筆にはキャップを付けて。
消ゴム、小刀。

2002・1・3


「鉛筆ケース」は、子供にとっておしゃれとか、自慢するようなただ一つのものだった。

身につけるもの、服装、履物・・とかでなく。城見小学校の生徒にとっては、鉛筆入れはそれほど存在が大きかった。

「鉛筆ケース」はセルロイドでできていた。
無地でなく、いくらかの模様、図柄があり、しかも新品であれば。充分みせびらかす価値があった。

そのなかにはトンボ鉛筆が何本かはいっていた。消しゴムはなくす事が多く、唾を指につけコスって消すことがおおかった。

小刀は家での遊びに使う事と共用だったので、これまた鉛筆入れには無いことが多かった。

鉛筆を削るのは鎌ですることも多く、いずれにせよ鉛筆の先が尖って書き好い、という状態の鉛筆はまれであった。

鉛筆は書く時に使うだけでなく、ガムのように噛むためにも存在し、噛むと「ガシッ」と音がしていた。

2002年3月16日


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