めじろ取りの話

1 ・なんでめじろ取りがおもしろかったのだろう?

冬から春休みの間、山にめじろを取りにいった。

友(とも)と呼んでいた籠の鳥を木の枝にぶらさげ、その近くに鳥もちの枝をかけ後は、ひたすらめじろが来るのを待つ。寒い冬の午前である。ツー・ツーと泣くのはかくしたのめじろで、チュー・チューと泣くのが目的のめじろ。

鳥は半分うぐいすで半分がめじろその半分が雌でだいたい半日で4羽とっておしまいのパターンであったので1羽が該当。

だが当時の家庭で鳥かごは2つがせいいっぱい。なにをしていたんだろう。毎週。寒かったことはよくおぼえている。

2・茂平と野々浜

  と は隣村どうしではあるが、笠岡市と深安郡、岡山県と広島県という関係もありめじろ取りも時として場所取りでもめた。

めじろがよってこない日曜日の朝は、山で、山のびわばたけで石を投げ合いお互いがめじろを大空に飛ばした。

3・鳥もちを買いに

3人が誰かひとり10円を持てば鳥もちが買える。3人いれば誰か自転車をひとりは持っている。

鳥もちを買いに に行く。茂平から歩き走り…県境の 峠を越え…また歩き走りやっと大門駅まで着く。大門駅の2〜3軒め(前)に雑貨屋がありそこで10円で鳥もち(もっちと呼んでいた)を買い、そしてまた一目散に茂平めざし歩き走り山賊が出るという坂里峠を最短時間で抜けきり茂平に帰る。


99/6/14