進駐軍の受け入れ準備


九月二十三日、岡山県に対し内務省から電報で岡山県に連合軍部隊約5000人が進駐予定との内報が入った。

受け入れ準備としては、自動車・宿舎・衛生施設・食糧・特に給水・通訳並びに設営大工多数の確保が指示され、また進駐軍兵士の一般婦女子に対する暴行事件の発生を防止するため「特殊接待婦」約200人の準備が必要であろうとの指示もあった。

 これに基づいて岡山県は、9月25日に県庁内に進駐軍受け入れ本部を設置した・


 いわゆる特殊接待婦にについては、岡山県特殊娯楽協会を設立してこれにあたらせ、東・西中島遊郭に九十室余の専用応接室を作り、十月二十五日に開業した。
また岡山劇場・三井物産岡山出張所・日赤岡山支部の建物をダンスホールに改造、一般公募のダンサー100人にダンスの講習を行い、阪神方面から移入した約100人とともにダンスホールに配置、十月二十五日開業した。


 「握手は求められた時だけに止めよ。毅然たる態度を保持せよ」等々、婦人に対する注意事項が多かったし、また、日本軍の非行になぞらえての噂が広がって、一層国民の不安をかきたてていたことも事実である。

 しかし幸いにも進駐軍と市民との間には、さほど大きなトラブルはおきなっかたようである。




2000年11月11日