2004年5月25日 午前6:20ころ
笠岡市西本町・中央町 元・笠岡の映画館


『大和座』

笠岡駅から発車した汽車は山陽本線と井笠鉄道とに別れる。
その二つの鉄道にはさまれたのが「大和座」。

どちらの鉄道に乗ってもまっさきに目にはいるのが「大和座」。

今はもう井笠鉄道も大和座もない。




笠岡駅から狭い道を西に歩き、井笠鉄道のレールをまたぎ大和座へ入る。
「大和座」で映画を見ればガタゴトと鉄道が通るたびに音と振動が響いていた。



今は更地。
駐車場。






『笠岡セントラル劇場』

東映ちゃんばら映画の全盛期、東映は「第二東映映画」を作った。それほど映画の需要に追いつかなかった。
それは笠岡の映画館も同じ、大和座は第二映画館を作った。それが「セントラル」。


市内に残る唯一の映画館の建物。
ここも建物内は土間で駐車場。



「セントラル」は第二東映と日活の映画を上映。
えいちゃん高校時は日活専門。

この映画館には確か二階席がなかった。


旧・笠岡郵便局のカドからセントラルに行くのが一般。

セントラル周辺の西本町の家並はむかしとあまりかわらない。









『笠岡中央劇場』

洋画専門。
土曜日の午後、この映画館まえは混雑しつくした。

スサキ通からほんの20mくらいのとこ。
高校生達はこの映画館に吸い込まれるようにはいっていった。


えいちゃん高校時の人気映画はショーンコネリーの「007」シリーズかな。
とにかく、この映画館の土日はすごかった。

館内は割りときれいで、いっときだが2階ではカウンター越しにフライパンで焼き飯などの料理店があった。



いまは「トマト銀行」が建つ。







『笠映』
『太陽座』

「笠映」の正式名はしらない。「笠岡映画館」だったのだろうか?
「太陽座」は、その笠映からすぐうしろにあった。

かたほうが「東宝」、「松竹」をそれぞれ上映。

えいちゃん高校時は既にスーパー「和信」になっていた。











『金星劇場』

「金映」、”きんえい”と呼んでいた。

ここは「大映」専門上映。
えいちゃん高校時はエロ映画もしていた。

だから”きんえい”といえば”エロ映画”と思っていた。




今日ここ”きんえい”に来てみたら。
その跡形はまったくなかった。

笠神社のした、そこに”きんえい”はあった。その地点からそれらしい方向へカメラを向けた。





かつて。


「ごらく」と言えば、「映画をみる」ことだった。


「映画館で映画を見る」、これは町に住む人。


田舎に住む人は昼間は働き、夜暗くなって・・・暗幕もいらない・・・近所の学校や集会所のようなとこで見ていた。



えいちゃんが一番見た回数が多いのはダントツ、茂平集会所。
ここで見る映画は必ず中断があった。

フィルムが切れる。切れたフィルムを繋ぐまで中断。

そして画面は大雨。
田舎にくるまでにフィルムは使い古し磨耗して画面には大雨が降っていた。





つぎ・元珈琲園









2004年5月26日