2023年4月29日     土曜日     10:30頃      
浅口市鴨方町本庄「最上手延素麺」  めん祭         
             



阿部山から流れ出る川は、鴨方・笠岡・矢掛とも麺づくりが、

水車を利用して冬の農閑期の農家の副業として盛んであった。

いつの間にか、

麦は作らなくなった。


今、麦は輸入し、機械化で年中、麺類を製造している。



(杉谷川)





「鴨方町史」  鴨方町 昭和60年発行

副業

鴨方地方には、農閑期を利用した副業が多い。
六条院を中心にして全町に広がった麦稈真田、
小坂東を中心とした素麺、
深田を中心とした箒、
日原を中心とした天秤棒、
谷井を中心とした瓦焼き、などがあった。











「鴨方町史」  鴨方町 昭和60年発行

素麺

製粉

この地方では小麦粉を製造するために水車が利用された。
最盛期の明治末ごろには、
杉谷川沿いに60カ所あまりが階段状に並び、
コットン、コットンと音をたてて稼働していた。
近隣からも製粉にしてもらう人々が、小麦を持って来ていた。
大正2年電気を動力とする自家製粉へ変化した。
昭和38年以降は、自家製粉の小麦粉から、大手製粉会社の小麦粉を使用し現在に至っている。


素麺作り

素麺作りは、12月から3月まで行われる。
以前は、4月1日からは杉谷川の用水を農業用水として利用するため、
この期日は厳しく守られていた。
素麺作りをする人の朝は早い。
朝の5時ごろから始まる。
なかたて・こね・いたび・ほそめ・こなし・こびき・門干し・小割り・結束と、
作業は連続して行われる。
素麺は天候に左右されやすく、
雨が降りそうになれば門干している素麺を納屋に入れ、
なかだては天気を考えながら食塩水を調合するなど、
気苦労の絶えない仕事である。




今日は鴨方の「最上手延べ製麺」の”めん祭”。










お祭りに来た人には、無料でうどん・そーめんを振舞っている。











食べた後は、素麺を買って帰ってください。

という、まあお決まりの企業イベント。






工場見学が出来るのでは、と期待していたが、それはなかった。





「岡山県史民俗Ⅱ」 岡山県 昭和58年発行

そうめん掛け場唄

小麦ができ、粉をひく水車が利用できたこと、冬場に晴天の日が多い。

こういう好条件が矢掛町・鴨方町・笠岡市を中心とした地域に、

手延べそうめん作りを発達させた。

昭和15、16年ごろは最盛期で150軒もあった。



鴨方町


何の因果で そうめん職習うた

せめて朝まで寝る職に

掛けても掛けても 柴灯の量(かさ)減らぬ

誰が持て来て入れるのか

誰も持て来て入れるじゃないが

お手がにぶけりゃ減りません









金光植木まつり



2023年4月30日