2023年11月26日    日曜日       9:22〜13:24      
井原市青野町・葡萄浪漫館       
           2023あたごっち収穫感謝祭     


神楽も9時始まりだが、出発が遅く、会場に着いたら「導きの舞」を演じていた。







導きの舞








猿田彦命の舞の前に、この神の由来を説明する舞である。
素面、(神楽面をつけない) 羽織袴で、幣と 扇の一人舞。






以下、赤字はすべて、

「備中神楽」  山根堅一  岡山文庫 昭和47年発行














猿田彦の舞







猿田彦命の舞は、
今では神代神楽の一部と して、荒神神楽だけでなく、宮神楽でも何の神楽でも、はじめには必ず舞うことになっている し、
勇壮活ぱつで、きれいな舞なので、備中神楽を代表するものになっているが、神代神楽が 創案されるよりも、もっと古くからあったものである。
猿田彦の命の神徳にちなんで、諸事の
事はじめの悪魔払いとして、神事として舞われてきたものである。
したがって神職が舞ってい たのであるが、今のように芸能性が高まるにつれ、専ら神楽太夫が舞うようになった。




奇麗な舞。












国譲り



両神の舞







大国主命が経営していた中津国を、天孫降臨のために、天照大神に捧げ奉るというおなじ みの出雲神話を、
筋を追って演劇風に仕組んだもので、国橋創案の神代神楽の二編目で、
能舞の静けさあり、笑いあり、かたずを呑む大乱闘 ありで、
あらゆる娯楽的要素が巧妙に組み合されていて、長時間のあいだ、老若男女すべての観衆を楽しませる。














大国主の命の舞







大国主命の舞
入れかわりに大国主の命の舞になる。豪華な狩衣、陣羽織を着て、
にこにこ顔の福の神の面(大黒面)に福頭巾、打ち出の小槌のいでたち で、大幕をしずしずと開けると、子どもたちまでが声をかけてはしゃぐ。
舞い方は悠長でしかも軽妙、優雅な気品をた だよわすものでなくてはならないとされ、
神楽通がじっくり舞い方を味わい楽しむもので、
素戔嗚の尊とともに、年期の入った神楽太夫でないと、なかなか人気がとれない舞である。












かまど巡りの舞があり、歌ぐらの後、
「急ぎようやく清々しき神殿に着いたと覚えたり。しばらくこの所に鎮座いたし、十二支五性の産子に、福の種を授けばやと存じ候。」









「はやしたまえや。」
「急ぎたまえ。」
で、 氏子の各々が神前へ供えた小餅やみかんなどを、 福の種といって、観衆へ向けてまきちらす。







「まくぞや、まくぞや、福の種をまくぞや。」


と、太鼓は急調子にはやし立てる。
福の種を拾おうとして、子どもはもちろん大人まで、なりふりかまわず騒ぎたて、神楽場は湧きに湧く。
「福の種をまきたるが故に、この所にてしばらく休息なさばやと存じ候。」







えいちゃんひろった”福の種”。







「備中神楽」A国譲りの掛け合い
          2023あたごっち収穫感謝祭



2023年11月27日