2023年10月7   土曜日        19:01〜23;14              
笠岡市小平井・春日神社           
           「春日神社秋季大祭宵宮」備中神楽    




大蛇退治




備中神楽」  山根堅一 岡山文庫  昭和47年発行


大蛇(おろち)退治

大蛇退治は、素戔嗚の尊の「幕掛かり」の舞からはじまる。
”稲田姫大蛇の口をのがれたり
その謀略(たばかり)か酒ぞかしこき”
太鼓は急テンポに力一ぱい高鳴る。
尊は幕へ近づいて大蛇の動静をうかがう。
幕の中では大蛇がピーピーとうなり声をたててうごめく。
尊は幣を投げつけて、さらに幕に近づく。
緊迫感のみなぎる場面である。

大蛇の動きにぱっと飛びすさりざま、
刀を抜き放って、ひとしきり力強く舞った後、幕内へ一時身を隠す。

やがて大蛇は、かま首をふり立てふり立、長い胴をひきずりながら出てくる。
「とうろやとうろ、おおじゃがとうろ・・・」と、
太鼓は力をこめてはやし立てる。
舞台いっぱいにとぐろを巻いてのたうち回り、
やがて酒桶に近寄り、酒を飲み干し、酔いつぶれて、
とぐろをに頭をうずめて寝入ってしまう。

頃合いをはかって尊は大蛇に近づき、
「やい。」と一太刀浴びせかける。
大蛇は驚いて尊へ食いかかり、大立ち回りになる。
間一髪、胴を切りとり、めでたく退治する。

「大蛇を退治して宝剣を得たり。
この剣こそ姉上天皇天照大神にささげ奉らん。」
太鼓「おてがらにて候。」

うれしき舞。
「実にありがたの御ことや。
末の世までも疫神疫払(やくじんやくばらい)、
祇園三社と仰がれ申せば、わが敷島は常盤堅盤(ときわかきわ)の、
松の葉色の変わらぬ御世こそ、めでたかりけれ。」
 





素戔嗚の命の舞







「舞い出すそれがしは、伊邪那岐、伊邪那美の御末、神速素戔嗚(かんはやすさのお)の神とは我こそなり。」


















嘆きの舞

爺が出た。





つづいて婆が出た。





爺と婆は8人の娘のうち、7人を大蛇に呑みとられ、残るは1人奇稲田姫。

毎日生きた心地がしないと嘆く。


素戔嗚尊は「姫と結婚させてくれれば、姉のかたきとして大蛇を退治する」と、姫をもらうことになった。









稲田姫との契りの舞

















松の尾の命の酒つくり






「テレビをつけても、朝から晩までジャニーズ(性加害事件)ばあじゃ」と世をなげく松の尾の命。














助手を呼び出して酒をつくる。













大蛇(おろち)退治









幕の中では大蛇が唸り声をあげている。

ついに姿をあらわす。






「とうろやとうろ」












酒を呑む大蛇。









つには酒樽ごと呑む。









一太刀浴びせる素戔嗚の命。












大蛇の首を斬り落とした。








「大蛇を退治して一刀の宝剣を得たり。

この剣こそは、姉上天照皇大神に捧げ奉るにて候」


(太鼓) 「おてがらにて候」。




「げにありがたの御事や。

我敷島は常盤、堅盤に松の葉色の変らぬ御世と、栄えゆくこそ、めでたかりけり」










午後11時過ぎ、神楽は終わった。


10時頃から冷えてきたが、大蛇退治が始まったので最後まで見ようと思った。

やはり、最後のあたりがいちばん面白かった。大蛇の迫力がすごかった。






神楽は拍手で終了し、

神社総代の挨拶があり、

その後、会場は祭当番の方々が片づけを始めた。


神楽見物4時間は長いだろうと思っていたが、終わってみると楽しい4時間だった。






大井南の子ども神輿



2023年10月8日