皇国地誌・明治9年

茂平村

暗礁

ことはま礁 東西ニ町南北百五十間深潮壱丈五尺 本村南方とまなし山裾より二丁目にあり礁標なし

出崎

長州の崎 巉厳本村の東南に斗出する五町余 斗出する処を名けて岬といふ暗礁あり礁標なし





八幡社 拝社地東西十五間南北六拾六間 面積三反三畝歩本村西嶺の麓にあり、祭神応神天皇本村の氏神なり地内老松葱爵す
塩崎神社 拝社地 東西ニ十三間南北九間 面積六畝廿八歩本村西の方にあり、祭神豊玉彦命豊玉姫命 本村の氏神なり 地内松樹林を為す


学校

公立小学壱カ所 本村中央にあり生徒 男五十弐人 女十四人

村会所

本村戸長宅を以って仮に之を設く

掲示場

本村北の入口より十丁目にあり

古跡

茂平前巌山古城址あり事由詳ならす

物産

米弐百四拾五石、 麦弐百六拾四石 雑穀 八拾八石七斗  蕃薯三千七百メ目 白木綿千五百反
自用供し余るを他村輪す


民業

男農を業とする者八十八戸、漁猟を業とする者五十戸○女紡績するもの七十五人



明治九年編


2001年4月28日