霧笛が俺を呼んでいる

横浜にいた時、マンションの1階には薄暗い喫茶店があった。
夜はスナックバーになっていた。

その店で歌った「霧笛が俺を呼んでいる」は最高に気持ちが良かった。
横浜の歌は横浜で歌うのが一番。

この歌にはいろいろ思い出がある。僕の兄は赤木圭一郎のファンだった。トニーは僕が中学生の時事故で亡くなった。トニーの生前に見た映画は茂平の晩屋の隣りで見た「俺の血が騒ぐ」一本しかない。

トニーが死んでからも、もしトニーが今役者をしていたら・・・どんな役を、どんな役者に?・・・なっていただろうかとづっと思わせる、思わせているスターだった。

3年程前、週間文春に小林旭が手記で「トニーの出現(当時NO1スターのアキラが)ほど衝撃を受けた事は無い」という記事を読み、あらためてトニーの存在を感じた。

霧の波止場に帰って来たが、待っていたのは悲しいうわさ。波がさらった港の夢をむせび泣くよな岬のはずれ、霧笛が俺を呼んでいる



2000年10月18日

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