和文タイプ機
小名浜にある五洋建設福島出張所にはタイプ機が1台あった。
そのタイプ機はいつも使用している訳ではない。
必要時に使用していた。
必要時とは。
県への契約書関係書類、それに届書の表紙とか。
国への書類。
県とは福島県の小名浜港湾局。
国とは第二港湾建設局小名浜主張所。
使用者は一名、この機械というかタイプ機を使えるのは一人しかいなかった。
W子さんという20歳になるかならない娘が使っていた。
文字を探しては一文字ごと打っていた。
手間隙かかる仕事だった。
しかもタイプ機自体が大きい。
事務所の隅に一台ぽつん。
書類の枚数が多い時は外作(自宅で内職の人)に出していた。
こうしてこのページを書いている理由はひとつ。
それから数年もしないうちワープロが企業どころか家庭にも普及した。
和文タイプは消滅した。
そしてワープロ。それもパソコンに変わられ消滅した。
2004年10月20日