じかようしゃ


昭和45年の秋、兄おさむは東京から福山に転勤となり茂平に戻ってきた。早速通勤用に車を買った。それは僕が大学3年の時であり、その頃はまた日本の経済成長が絶頂期でもあった。初めての車はホンダの軽四であった。
母は夜九時前後帰る兄の車の音を聞かないと安心できないようであった。