実家のすぐ前には無人の麦藁屋根の家があった。
麦藁の屋根には、既に草が生えていた。
その家を壊し家の前はすっきりしたものになった。
良やんが住みょうた。良やんの親父の代から。
家は良やんの家で、土地は本家の土地じゃった。
(良やんが浜の家に出る頃)ウチの前の土地じゃし買わにゃぁいけん」、言ぅたら。本家にも「売る」言うんで買うた。
壊すのは親父と二人してした。だんだんと。
屋根をうがして畑にもって行き、柱をさばっちゃあころがしとった。
危ないけいのう。
日日をかけて転がしたんじゃ。
2002年6月23日