隣組制度・興亜奉公日 笠岡市史V


昭和12年7月7日、日中戦争勃発に伴い、政府は国民を急速に戦時体制に動員するため、挙国一致、尽忠報国、堅忍持久を三目標とする国民精神総動員運動を始めた。

昭和14年時局はますます緊迫の度を加えてきた。政府は内閣告諭を発して「興亜奉公日」を設定し、「毎月1日を国民挙って戦場の労苦をしのび、自粛自制の気持ちを実際の生活に具現する」一日とした。


岡山県もこれを受け、各市町村、小・中等・青年学校、警察署長たてに通牒を発し、一億一心奉公の誠を尽くし、強力日本建設の源泉となる一日になるよう指示した。


市町村は管内の官公庁、神社、寺院、銀行、会社、工場、各種団体に対して、興亜奉公日の趣旨徹底のため、印刷物の配布掲示を要請し、

毎月一日は各戸国旗を掲げ、神社参拝ををして皇軍勇士の武運長久を祈り、前線に慰問袋を送るよう奨励するとともに、華美なる化粧、服装を廃止し、質素なる食事などさまざまな規制をした。(笠岡市文書)



     

2001年9月21日