鎖につながれた支邦兵その2


作者記・この事は父にとってそうとう衝撃な記憶であったのだろう。再び話した。2001年7月14日


トーチカに機関銃を据えて、兵隊(ヘエタイ)をくくっとる。逃がさんように。二人ほどエエといて。
他のは、そうやって逃っしまう。

弾を置いといて(ええといて)、足をくくっしもうとる。犠牲じゃ。

くくっていたら、最後まで弾がみてるまで撃つ。死ぬるまで撃とうが。

ああやって、しばられて撃ちょうるのは可愛そうなもんじゃのう思ようた。

殺されにゃあ、どがんにもなるまぁ。

そわぁなもん。
じゃけい戦争ゆうもんはするもんじゃねぃ。勝ったぁ、負けたぁゆうてもいけん。殺しやぁこじゃ。




2001年7月14日