2020年10月3日 土曜日 12:30頃
笠岡市笠岡 「笠岡郷土館」 笠岡諸島 高島と神武東遷伝説
西ノ浜の遍照寺が隅田川に映る。
今日は西ノ浜にある郷土館に来た。
今日から”笠岡諸島 高島と神武東遷伝説”の展示が始まる。
今も美しい島で知られる高島は、昭和の初め頃、たいへんな賑わいをみせた。
日本人は皇国民、日本は世界に一つの”神の国”であると本気で洗脳された時期と重なって
神武天皇が長く滞在した高島にお参りの人が押し寄せた。
吉備の国の高島は、備前や備後にある高島もまきこんだ”高島宮論争”で全国フィーバー。
頂点は紀元二千六百年(昭和15年)だが、”神州不滅”と言葉だけは元気だった昭和20年の敗戦までつづいた。
終戦後、教科書から神武天皇は消え、昭和天皇は人間宣言した。
そして備中の”高島”は、瀬戸内海に浮かぶ普通の島となった。
郷土館の展示品は、高島宮論争当時の高島の写真や、帝国大学の国学者の書簡など、興味深いものの展示品が
数多く並んでいた。
会期の初日の土曜日だが、入館者は他に1名だけというのが少しさみしかった。
2020年10月6日