2019年9月12日  木曜日  12:00頃
倉敷市酒津・酒津公園  国指定重要文化財「東西用水酒津樋門」 農水省・疎水百選 産経省・近代化遺産  



玉島の駅前に住んでいた長女家族が、5月中旬に倉敷の駅裏に中古住宅を購入・引っ越しした。


同じ倉敷市とはいえ、笠岡からだと、高梁川を越えるのは少しばかりの気合が要る。

その長女の家に行った帰りに、酒津公園に寄ってみた。





酒津公園の花壇。





百日草やサルスベリの花。













岡山県でも有名な桜の名所。

旧倉敷市を代表する花見場所。



















土手の向こうに(写真の右端)にお椀のような小山が見えるが、あれが八幡山。

八幡山を挟んで西高梁川と東高梁川があったが、大正時代の終わりに高梁川は一本の川に統合された。












川が一つに成ることに併せ、農業用水も一カ所に統合された。





それが「高梁川東西用水」。

酒津で取水し、「酒津配水池」に引き、岡山県県南に農業用水を供給する。





これが「酒津配水池」。

ここから三ヶ所に分散する。














その最大の樋門が「南配水樋門」。





ここで↑、さらに三つに分かれる↓。




右から玉島方面、南部・備前、倉敷。

















これが西岸・西部と呼ばれる玉島方面への水路。

玉島方面へ高梁川の地下をサイホンで給水する。船穂と玉島への農業用水。















美しい「南配水樋門」。

コンクリートと石で出来た15の樋門。

















建築物も美しい。

東西用水の組合事務所。この建築物も重要文化財。












高梁川の統合工事は、明治の末に始まり、大正の終わりに完成した。

岡山県政では、大正時代の最大懸案で何度も計画は修正され、工事は終わった。




東高梁川は消滅して跡形は断片的に残っている程度。

判りやすいのは、東高梁川の一番北と、一番南に象徴的な物がある。


北にあるイオンモール倉敷(元・倉敷紡績)と、南にある三菱自動車(元・三菱航空機)が東高梁川の廃川跡地に建設された。

イオンと三菱自を結べば、そこが元は東高梁川が流れていた場所。







完成記念碑。














酒津公園は遊歩道が縦横にあり、適度に花があり、水辺はふんだんにあり、広々とした公園。

少し行けば、買い物はなくても遊べるイオンモールもある。

きれいで、いつでも便利な公園。





そうはいっても、やっぱり桜の季節が一番良いだろうな。






関戸



2019年9月13日