2013年7月29日   月曜日  上映11:25〜
福山市神辺町   エーガル8シネマズ「終戦のエンペラー」


フジグランに映画を見に行った。















物語は、マッカーサーの日本統治の初期。



(以下・画像は「終戦のエンペラー・公式サイト」から借用)










焼け野原の東京、

第一生命ビルのGHQ(連合国軍総司令部)、指揮を執るマッカーサー。











全権を持つマッカーサーの下には、

「新しい国家造り」に燃えるテクノクラートたちがいた。







(軍の高官役、西田敏行)






映画では国造りでなく「天皇の戦争犯罪」を問うストーリーで、

犯罪者であるか、そうでないか。




それには当然、政治的な判断・・・日本でなく、米国と戦勝国を考慮する・・・も必要になり、

マッカサー自身の今後の損得評価もまた計算される。




(結果的に大西洋のアイゼンハワーは大統領になり、太平洋のマッカサーは「ただ消え去るのみ」となった)







(近衛文麿以上に似ている? 近衛文麿役の中村雅俊)




天皇の戦争責任と、

戦犯裁判に関しては


当時も今も議論は分れ、国の内外でも分かれる。






ただ戦犯者の「極東裁判」は必要であったとえいちゃんは思っている。



戦死軍人200万人、市民100万。町も家も焼かれた。

戦後の民族大移動(外地からの引き揚げ者)700万人。




国家のトップクラスで重要な役割、旗振りをした人が無傷であっていいはずがない。






(東条英機は日野正平)







天皇に戦争責任はあるだろうか?


えいちゃんは

ある!と思っている。


少なくとも「国の為、天皇の為」国民を銃前・銃後とした道義的責任はある。






しかし、天皇は「国家の敗戦」を決断実行したという”功績”がある。





天皇の「罪」と「功」を比べると、功が大きい。











桂小五郎の孫・木戸幸一内大臣、伊武雅刀)





映画は、

天皇に罪はあるか、どうか


政治家や側近たちが登場し役割や文化や風土を話す。





しかし

現実の判断は国民の思いはどうか?

また天皇を犯罪者・刑の確定した場合、暴動や、最悪「国家破綻」は無いか。


そちらが、判断重視されたと思われる。


















GHQを訪れた天皇陛下。


















「すべては私の責任です」、

マッカサーに語る天皇。非常に重々しい場面。




(天皇役は片岡孝太郎、仁左衛門の息子)


天皇の言葉は短いが、

国家と民族の誇りを感じる語りだった。







この映画は娯楽映画ではなく、史実の一部を映画化したもの。



テーマは天皇の「戦争責任」であるが映画で描けるほど簡単な問題ではない。

2時間でまとめ、商業化するにはやむをえない面もある。



終戦直後のGHQの様子はよく映像化されていると思った。


公開は7/27で、今後ヒット作になるかどうかは不明だが、あの時代を感じられ、内容は一考に値する作品には違いない。






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2013年7月30日